この先も続くはずの盲目に終わりを

 

私は後悔をしない。

 

朝井リョウさんの武道館という小説に、

「何を選んでも後悔するなら、自分の選んだものを後悔のない結果にするしかない」

という(細かな文面は忘れてしまった)言葉がある。

 

行動を省みるとき、後悔ではなく経験だと思うことにしている。

人生は経験値システムで、行動の末に経験値0なんてことはありえない。

ただ、「あの経験が今を作っている」と思ったこともない。

この先を作るのは経験ではなく反省から生まれる思考である。

経験やこれまでの結果に頼るレガシーな選択は各々のこの先に見合わない。

 

でも、変わらない毎日がずっと続けばいいと思う人たちもいる。

彼らがいることと、彼らの考えを知っていることで、倫理は保たれる。

 

 

切り花を見て「死んでいる」と思う。

花瓶に挿して飾ることに意味を感じない。

水に活けた後花を開かせることももちろんあるのだろうが、

幼い頃からどことなく冷めた目で見ていた。

 

西川美和さんの永い言い訳に同様のことが書いてあった。

「死体」に見えるという。

それまでの言葉に表しづらいモヤモヤが晴れた気がした。

 

花自体は、綺麗なのだが。